最初の躓きと変身 2
81年末にプライムレート15%前後、公定歩合12%まで若干ながら下がりましたが、将来のインフレに対する懸念からか、物価が落ち着いても金利は半年余この高水準にとどまっています。
また財政赤字が減らず、資金が財務省証券(赤字公債)に吸い寄せられるクラウディング・アウト(奪い合い)が起きてしまいました。
海外から資金を流入させるに足るだけ米国の金利は高水準に維持され、資金不足に陥った民間設備投資や住宅建設が遅れてしまいます。
・・・そんな悪循環が生じました。
結局、81年半ばから景気が後退局面に入ったのも痛かったのです。
インフレを押さえた結果、失業率が高まるという意味では、ケインズ理論が実証される皮肉な現象も生じました。
こうした経済情勢では当然ながら財政赤字は増えます。
既発国債の利払いがかさみ、不況で税収は減ります。
一時的にせよ景気は悪循環に陥り、82年12月には失業率は10・5%と、30年代以来の2桁に跳ね上がり、この年後半は成長もマイナスを記録しました。
・・・この頃が恐らくレーガノミックスにとって最も苦しい時期だったかもしれません。