ミュージカル・・・その4
トートの存在にさまざまな解釈が可能なのも面白い。
宝塚版は、トートのエリザベートへの至高の愛のドラマだったが、東宝版でのトートは、エリザベートの願望の表れとも運命の象徴とも、さらにはハプスブルク帝国に降りかかる運命の象徴とも思えた。
宝塚版と東宝版は演出はもちろん、脚本もかなり違い、当然、出演者も違うので、単純に比較するのは無意味だろう。
しかし、あえてそれぞれの特長を端的に挙げるとすれば、宝塚版はやはり、男役トップがトートを演じることで役柄のカリスマ性や神秘性が自然に感じられることと、一つの作品世界としての完成度の高さ。