「中国の過去何十年、もっと深くいえば中国の歴史の正しい総括であると私は考えています」。
・・・彼は改革を断固として進あるべきだと、何度も繰り返し主張しました。
ひとしきり彼の施政方針を聞いた後、記者らは中央との対立の噂に話を移しました。
「この問題についてはいつも外国の記者から質問されます。
あなた方はわが国の中央と地方を対立関係にあると見ているようですが、あまり色眼鏡で見ないでください。
改革に関しては中央もわれわれ地方も現在、模索中です。
そのなかで、もちろん意見が食い違うこともあります。
しかしそれは正常なことです」。
・・・彼はそう言って質問をうまくかわしました。
インタビューを終えて部屋を出ようとした葉氏に、記者らは最後にもうひとつ彼の人事異動の噂をぶつけてみました。
葉氏にはこれまでたびたび中央の重要ポストへの誘いがありました。
しかし、彼はかたくなにその要請を断り続け、広東省に留まってきたといわれています。
「ただの噂ですよ。
この間、香港の記者にも言ったんですが、あなたたちマスコミが噂するポストにそのつど就いていたら私の体は幾つあっても足りませんよ。
最近ではもう葉は引退するんじゃないかという話まで出てきていますが、それもこれも皆根拠のない噂ですよ」。
・・・葉氏はおどけた口調でとぼけてみせました。
しかし、このインタビューから3週間後の91年4月4日、葉氏に中央政府から辞令が下ったのです。